2月25日・26日にわたりUNWTO(国連世界観光機関)・観光庁共催で「UMWTO遺産観光に関する国際会議」が奈良市内にて開催されました。
26日にはエクスカーションの実施の為、世界各国のエージェントや学生など31名が葛城市においでになりました。
エクスカーションとは、従来の見学会や説明を受ける受動的な視察とは異なり、訪れた場所で地域の自然や歴史・文化を含めた学術的内容での専門家の解説を聞くと共に、参加者自身も体験や議論を行いながら理解を深めていく能動的・体験型見学会を指し、今回は、當麻寺と相撲館でのエクスカーションの実施となりました。
私の方でまずは、當麻寺主要三堂(本堂・金堂・講堂)のご案内を致しました。アメリカ、ミクロネシア、アルゼンチン、フィリピン、シンガポール、カンボジア、キリギス、ドイツ、ボツワナ等から来られた方々です。
堂内の冷たい空気の中で、曼陀羅や仏様の御前でのお話し、そして境内では、お日様に当たりながら、現在の當麻寺の有り様をお話しさせて頂きました。
1300年余りの歴史、それが現在も息づいていることに対して、どの様にして護ってきたのか等、様々なご質問を受けながらのご案内となりました。
その後、護念院本堂へ移動し、當麻寺聖来迎練供養会式について映像も交えながらのお話しをさせていただきました。
実際に、講の方々の手作りの菩薩装束を羽織ったり、菩薩面のレプリカを被っていただきながら、菩薩になる気持ちも少しは感じていただけたのではないかと思います。
そして何よりも、信仰と共に有る生活、お念仏の中に有る生活が、この當麻の里には息づいていることを感じていただけたら有り難いと思いました。
お昼は、当院客殿にて精進料理を楽しんでいただきました。
ハラール(イスラム法で許された項目をいい、端的にはイスラム法上で食べることが許されている食材や料理を指すそうです。)を希望されていた方にも喜んでいただけたようです。
昼食をいただきながら、それぞれの専門や、興味関心についても意見交換できたのは、私にとっても有り難い時間となりました。
今後とも、当院としては、海外の方々に対しても、日本の伝統文化・行事を伝える場として、この様な機会を大切にして参りたいと思います。
合掌
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