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住職

今を生きる-當麻寺聖衆来迎練供養会式・練り初め厳修-

(写真:川畑秀樹氏)
当院枝垂れ桜が満開を過ぎ、南庭の山桜が咲き始めた去る3月31日、今年度の當麻寺聖衆来迎練供養会式に向けた練り初めを厳修致しました。

当日は、早朝より講員方々に出仕頂き、帳場の準備から昼食の炊き出し等賑やかに一日が始まりました。これまでより、一ヶ月早い練り初めとなりましたが、お昼には皆さんで作った精進料理を共に頂きました。大切な法要の前に、護念院が大切にしていることの一つです。法要後は、今年度の菩薩役の配役を決めます。全ての配役が定まった後、今年度の観音菩薩役、勢至菩薩役による練り初めを披露しました。今年度も多数の講員方を迎え、無事練り初めを勤めることが出来た事、本当に嬉しく思います。

終了後の反省会では、この伝統行事を如何にして護っていくかという点について、世代を超えた議論が生まれました。また、お寺の行事を通して、「當麻の里」に暮らす我々が、ここで暮らしていくことの意味について、また、「地域で生きる」ということについて、話はとめどなく広がりました。

伝統的な行事と雖も、例えそれが一千年以上に渡り護り伝えられてきたものであっても、それらを継承していくことは簡単なことではありません。我々にとっても當麻寺菩薩講の運営には厳しい一面もあります。しかし、此の様なときだからこそ、改めて菩薩講員一人一人が誇りと自覚を持ち、次世代へ継承すべく真摯に勤めていくことが大切であるということ、また、その為に、菩薩講員一人一人に、それらの事を粘り強く訴えていくことを確認することが出来ました。菩薩講の運営に於いては、常に自分の未熟さを自覚すると共に、熱い想いを持った講員が側にいてくれることに本当に感謝をしています。

お寺の行事を通しての世代を超えた繋がりは、ひいては自分の住む地域を護る繋がりへと広がっていきます。また、地域で生まれ育ったものだけでなく、地域に縁が有った方も同様に、「地域で暮らす」「安心して今を生きる」ことに繋がります。そして、その繋がりが、次世代にも引き継ぐことが出来れば、これほどの喜びは有りません。

お寺が、世代を超えて自分の思いや考えを出し合える場であることを、これからも大切にしていきたいと思います。
合掌拝

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