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護念院

最古級 金銀銅の舎利容器

写真:奈良国立博物館

古代寺院では全国で唯一そろって残る當麻寺の東西両塔(国宝)ですが、現在奈良県教育委員会(県文化財保存事務所)に委託し、大正2年以来1世紀ぶりの本格修理事業が進められています。
去る11月14日、飛鳥時代に作られたとみられる金銀銅の三重の入れ子の舎利容器が発見されたことに関する報道発表が行われました。
奈良県教育委員会からは、昨年7月に塔を貫く「心柱」の先端部分から金属製の舎利容器が見つかったとの報告がありました。容器は3つが入れ子の状態になっており、一番外側の銅製のものが高さおよそ9センチ、内側の銀製がおよそ3センチ、最も内側の金製がおよそ1センチで、いずれも蓋のついたお椀のような形をしています。形などの特徴から飛鳥時代後期に作られたものとみられています。この時期に作られた金銀銅の舎利容器で完全に残っているのは全国でも数例しかなく、国内最古級の舎利容器である可能性があります。
これまで西塔は、平安時代に建てられた創建当初のものとされてきましたが、今回の発見により、當麻寺が創建された飛鳥時代の後期に、すでに西塔があった可能性も高まりました。正に歴史の浪漫を感じる発見です。
この舎利容器は来年2月から奈良国立博物館で公開される予定です。機会がございましたら、是非足をお運び頂けると幸いです。

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