施餓鬼法要
「おせがき」は、「施餓鬼会(せがきえ)」「施食会(せじきえ)」などといわれ、各宗派を通じて行われる仏教行事の一つです。
施餓鬼会の期日は定められていませんが、お寺の年中行事のひとつとして、お盆の頃におこなわれることが多くなっています。
施餓鬼棚を本堂外陣に祀り、「三界万霊牌」やお位牌を置き、浄水や食物を供え、五如来の「施餓鬼幡」を立て、法要を営みます。
当院では毎年8月28日に、當麻寺山内寺院・護念院法類寺院の上人方をお迎えし、法要を執り行っています。
施餓鬼会では、新亡の霊や先祖代々の諸霊を供養するとともに、無縁仏や餓鬼に施します。
当日は、朝からお檀家の皆さんにお集まりいただき、帳場やお塔婆書き、昼食の炊き出しなど賑やかに始まります。
当院では、大きな法要を勤める際、皆様方と共に法要を創り上げていくことを大切にしています。皆で揃って食事の準備をし、共に食し、法要を勤める。これからも大切にしていきたいことの中の一つです。
施餓鬼会では、お檀家さんだけではなく、日頃よりご縁のある方々が塔婆回向の申し込みに来てくださいます。また、この日は遠方からのご参拝もあります。また、当日都合が合わない方は、郵送等にてお塔婆の回向を承ります。
午前11時。法要の前席として、永代祀堂(今年度は平成5年以前の精霊)のご回向を勤めます。
午後12時前後には、お檀家皆さん手作りの昼食をとっていただきます。毎年これらを楽しみに来られ方もおられます。
午後1時よりは、お説教の時間を設けています。浄土宗極楽寺(葛城市平岡)のご住職・横井照典上人をお迎えし、お施餓鬼にまつわるお話を頂戴します。
その後、小休止をはさみ、午後2時半より、喚鐘の音とともに、いよいよ施餓鬼会法要が始まります。約2時間ほどにわたる法要ですが、餓鬼だけでなく、各家のご先祖様方を始め、その他広く無縁の諸精霊を供養し、また同時にみなさんご自身の福徳延寿を願います。心からお念仏を称え、自他ともに救われる功徳を積んでいただきたいとの思いを持ってのお勤めです。
法要の後は、お檀家の皆さんと客殿にての仕上げ。1日の法要を振り返り、気づいたこと等を教えていただき、また、来年度への法要へと繋げていきます。
今年も多くの参拝方をお迎えし、無事厳修致しました。ご縁を頂いた皆様方、本当に有り難うございました。
合掌
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